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広尾稲荷拝殿天井墨龍図
高橋由一筆

所在地
南麻布4‐5‐61

所有者
宗教法人広尾稲荷神社

概 要
1面 絵画 平成12.10.24指定

幕末から明治時代に活躍した油絵画家として知られる高橋由一〈ゆいち〉が、本格的な油絵制作に取り組む以前の若い時代に、狩野派の様式を基礎とする水墨技法によって描いた数少ない現存作品の一つとして貴重です。

雲を呼び雨を降らす龍は、天下の安泰を象徴するものとして、好んで描かれる画題です。日本では中世以降、社寺の殿社の天井に、雲中に見え隠れする龍の姿を、水墨画の技法によって描くことが多いに流行しました。

拝殿天井のほぼ全体にわたる大きな画面には、水墨の線と濃淡のぼかしを巧みに活かし、頭から尾の先までを円状にくねらせながらその姿を現わす一頭の龍が、生き生きと描かれています。図中には、「藍川藤原孝経拝画」の署名と「藍川」の印章(朱文方印)が見られます。藍川は、近代日本洋画最初の画家として歴史的な評価をうける高橋由一(1828‐94)が、絵画学習の基礎として狩野派の様式を学び、その画法によって水墨画を描いていた時期に使用していたものです。由一が狩野藍川孝経の落款を残す現存作品は極めて稀であり、この点でも本図は貴重といえます。

広尾稲荷神社は弘化2年(1845)1月24日の「青山火事」によってそのほとんどを焼失しますが、境内に建てられていた石鳥居の「再建 弘化四歳丁未九月吉祥日」の銘文から、本殿及び拝殿の造建年代及び天井画の制作時期のおおよそを推定することができます。

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