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紙本着色出山釈迦図
加藤信清筆

所在地
南麻布3‐1‐15

所有者
宗教法人天真寺

概 要
1幅 絵画 平成17.10.25指定

公開状況
非公開

身体を痛めつけるだけの難行苦行のみによっては、決して本当の悟りを得ることは出来ないのを知り、山を下る釈迦の姿を描いた図を、「出山釈迦図」と呼びます。この図でも粗末な衣を身にまとい、憔悴した釈迦の表情が見事に捉えられています。

本図の大きな特徴は、ほとんど全てが経文の文字によって表わされていることです。向かって左上部に、「般若理趣分十巻」、「般若心経百余巻」、「法華寿量品三巻」、および釈迦の真言である「曩莫三曼多波駄南縛陀羅一千余」の文字を使って描かれていることを記しています。

筆者の加藤信清は、江戸白金に住む武士で、専門の職業絵師ではありませんでしたが、経文で本図のような仏画を描くのを得意としており、高輪・泉岳寺に所蔵される「蓮舟観音図」も信清の作品です。それらはいずれも、文字を集めて形を作り上げたものというだけでなく、描くべき対象を的確、緻密な筆致で捉えており、彩色も比較的淡い色調によって巧みにまとめられています。こうした経文による仏画制作は、願いをこめて経典を書写することによって、信仰の証とする写経と同様の行為と考えられます。江戸時代の仏教信仰の一面を知ることのできる貴重な資料です。

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