ゆかりの建築
[文化施設]
大倉集古館
昭和2年(1927)
文化施設
伊東忠太
大倉土木株式会社
鉄筋コンクリート造2階建
虎ノ門2-10-3
大倉集古館が位置する街区一帯は、もともと大倉財閥総帥の大倉喜八郎本邸があった場所で、大正6年(1917)に、大倉喜八郎により収集された古美術品のための私設美術館「大倉集古館」が建設されました。アジアの建築に詳しい建築家の伊東忠太の設計によるもので、隅で大きなそり返しをともなう寄棟造銅瓦葺屋根(よせむねづくり・どうかわらぶきやね)が全体として中国風を印象づけます。伊東忠太は空想上の動物を建築に配することが多く、屋根の上部や端部には空想獣が形づくられ、内部の天井や階段室の欄干や親柱などには奇抜な細部彫刻が施されています。当初の建物は関東大震災で罹災し、現存する建物は震災後の大正15年(1926)に修復工事を行い、昭和2年に復興したものです。開館したのは昭和3年(1928)でした。
大倉集古館(狛犬)