ゆかりの建築
[学校施設]
頌栄女子学院記念堂
昭和10年(1936)
学校施設
岡見健彦
鉄筋コンクリート造平屋建
白金台2-26-5

記念堂が立地するあたりは、肥後宇土(うと)藩細川家の下屋敷の跡地を、頌栄女子学院を創設した岡見家が購入し、庭園の一部としたものです。昭和7年(1932)に岡見清致(きよむね)が運動場として頌栄女子学院に寄付した後に、祖先崇拝の念を養成する意味もこめて、記念堂の建設を発起しました。設計を行ったのは、岡見清致(きよむね)の親戚にあたる建築家の岡見健彦でした。前方に長く張り出した庇や水平線を強調したタイル張、大谷石やタイル張りの素材感からは、岡見が師事したフランク・ロイド・ライトの影響が見出せます。岡見清致は日本初の医学博士として知られる岡見京子(けいこ)の義理の兄にあたり、その縁で岡見京子は一時期頌栄女子学院で教鞭をとったことがあります。