ゆかりの建築
[文化施設]
カニングハム・メモリアル・ハウス
昭和29年(1954)
専用住宅⇒記念館
アントニン・レーモンド
斉藤工務店
木造2階建
西麻布2-21-2

カニングハムは、クラシック音楽を通じて、日本の子どもたちの情操を育てることに一生を捧げた人で、47歳の時から101歳で他界するまでこの住宅で暮らしていました。設計を行ったのは、旧チェコスロバキア出身の建築家のアントニン・レーモンドです。レーモンド夫人(ノエミ・レーモンド)とカニングハムは古くからの友人で、この住宅を造ることはノエミ・レーモンドからの提案でした。音楽鑑賞への配慮をしてほしいというカニングハムの希望を入れて、2階の寝室のふすまを開け放つと、バルコニーのように、そのまま階下のリビングでの演奏を聴くことができる吹き抜けの設計となっています。隣接する根津美術館の庭園の緑を借景として取り入れ、ガラス窓を開け放すと、外と内が一体となる開放感のある住宅です。現在は社団法人青少年音楽協会の事務所として使われています。