ゆかりの建築
[移築]
高橋是清邸
明治35年(1902)
専用住宅
木造2階建
東京都小金井市桜町3-7-1 江戸東京たてもの園内
赤坂の約2000坪の敷地に建てられていた政治家・高橋是清の自邸です。明治34年(1901)に竣工してから、昭和11年(1936)の2・26事件で殺害されるまで、是清はこの家で過ごしました。主屋は、仏間を除くすべての部屋に床の間を配しています。これらの床の間は部屋の性格に応じて形式も異なり、この建物の見所のひとつとなっています。格天井(正方形が連続する格式ある天井)をもつ仏間には上部が花のような形をした花灯窓が置かれるなど、禅宗寺院のデザインからの影響もうかがえます。建物全体に化粧材として良質の栂材(つがざい)が使われているのも特徴のひとつです。戦前に多磨霊園に移されていたために戦災を免れ、平成5年(1993)に東京小金井の江戸東京たてもの園に移築されました。
江戸東京たてもの園