カニングハム(Cunningham, Eloise)
明治 32年(1899)
平成 12年(2000)
昭和 平成
音楽家
カニングハム・メモリアル・ハウス
西麻布2-21-2

クラシック音楽 東洋英和女学校 レーモンド
明治32-平成12(1899-2000)。音楽家。米国ペンシルベニア州出身。宣教師の父親とともに2歳のときに来日しました。その後、両親とは離れてアメリカに戻り、オベリン大学、コロンビア大学で音楽を専攻しました。卒業後再来日し、東洋英和女学校の教師などを経て、日本の子どもたちに「生のクラシック音楽を聴かせる」活動を始めました。昭和14年(1939)には青少年音楽協会を東京に設立し、子どもたちへの無料演奏会も行うようになります。戦時中一時中断しましたが、障害者も積極的に招待するなど献身的な活動を生涯にわたって続けました。
西麻布でクラシック音楽を広める活動を続ける
昭和28年(1953)、西麻布の根津美術館の隣に自宅を建て、ここを青少年音楽協会の事務所として利用しました。チェコスロバキア生まれの名建築家アントニン・レーモンドの設計による木造建築で、根津美術館の庭を借景とした簡素ながら美しい自宅兼事務所です。高齢になってからもひとり暮らしを続け、コンサートのためのプログラムづくり、パンフレットやポスター製作に励みました。
昭和33年(1958)4月の東京新聞に「東京は世界のどこの都会よりも変化に富んだ魅惑的な音に満ちている」という文章を寄せています。下駄の響き、チンドン屋の笛太鼓、夜鳴きそば屋のチャルメラ、夜回りの拍子木などの生活感のある音を、カニングハムは日本の原風景として愛していました。
◎参考文献
『現代物故者事典2000-2002』(日外アソシエーツ)
『エロイーズ・カニングハムの家』(下重暁子/白水社)
カニングハム・メモリアル・ハウス(西麻布2-21-2)
『エロイーズ・カニングハムの家』(下重暁子/白水社)
