佐治敬三(さじ・けいぞう)
大正 8年(1919)
平成 11年(1999)
昭和 平成
実業家
サントリーホール
赤坂1-13-1

クラシック音楽 企業メセナ
大正8-平成11(1919-1999)。実業家。サントリーの前身、寿屋を創業した鳥井信治郎の次男として大阪市に生まれ、母方の親戚の養子になりました。海軍に入隊後、終戦を機に寿屋に入社、昭和36年(1961)社長就任。昭和38年には社名をサントリーに変更してビール事業に進出し、積極果敢な販売・宣伝活動で同社を日本を代表する飲料メーカーに育てました。一方で企業の社会・文化活動の重要性を早くから唱えてサントリー美術館やサントリーホールなどを展開、「企業メセナ」推進の先駆けとなりました。
美術館とコンサートホールで人々を豊かに
昭和36年、「伝統美術を身近に楽しめる場所を提供したい」と考えた佐治は、大手町パレスビル内にサントリー美術館を創設、昭和50年(1975)には赤坂サントリービル11階に移転させました。同美術館は「生活の中の美」をテーマにした斬新な切り口の企画展示で、常に注目を集めてきました。平成16年(2004)に一時休館した後、平成19年(2007)3月には新美術館が六本木の東京ミッドタウンに開館しました。また、昭和61年(1986)には、東京で初のコンサート専用ホールとして、六本木アークヒルズ内にサントリーホールをオープン。設計には名指揮者カラヤンのアドバイスも受け、音響の素晴らしさと意欲的な企画で、多くの人を魅了し続けています。
◎参考文献
『日本人名大辞典』(講談社)
『おもろいやないか 佐治敬三とサントリー文化』(片山修.ホーム社)
サントリーホール(赤坂1-13-1)
『へんこつなんこつ 私の履歴書』(日経ビジネス人文庫)
『新洋酒天国 世界の酒の旅』(文春文庫 )

『おもろいやないか 佐治敬三とサントリー文化』(片山修/ホーム社)
『佐治敬三の不屈の経営』(上之郷利昭/講談社)
『やってみなはれみとくんなはれ』(山口瞳・開高健/新潮文庫)
