畠山一清(はたけやま・いっせい)
明治 14年(1881)
昭和 46年(1971)
大正 昭和
実業家
畠山記念館
白金台2-20-12

茶道具
明治14-昭和46(1881-1971)。実業家。能登の七尾城主の家系に生まれますが、廃藩置県で没落していたため、苦労して東京帝国大学工科大学を卒業しました。恩師・井口在屋(いのくち・ありや)が発明した渦巻ポンプを世に出すため、大正元年(1912)ゐのくち式機械事務所を創業。順調に業績を伸ばし、大正9年には荏原製作所を設立。事業家として成功を収める一方で、美術品の蒐集にも尽力しました。
白金に茶室が点在する美術館を建設
昭和12年(1937)白金猿町の旧寺島伯爵の屋敷跡を買い取った畠山は、奈良の般若寺から鎌倉時代のものと言われる般若苑や、加賀前田家重臣横山家の能舞台などを移築しました。昭和18年に移築が完了し、このとき開苑の茶会を催しています。茶人でもあった畠山は、蒐集した茶道具などの美術品を茶事の場で披露してきましたが、広く一般に鑑賞してもらえるようにと、昭和39年(1964)苑内の一角に美術館を建設。庭内には茶室が点在し、茶の湯の美術館として親しまれています。
◎参考文献
『日本人名大辞典』(講談社)
『熱と誠』(畠山一清/ダイヤモンド社)
畠山記念館(白金台2-20-12)
『熱と誠』(ダイヤモンド社)

『畠山即翁の茶事風流 懐石と懐石道具』(畠山記念館/淡交社)
『茶事』(畠山記念館)
